ここ数日少し涼しくなってきましたが、今年は蒸し暑い日が多く例年と違ってこの時期でも重だるさを感じている患者さんが多くいらっしゃいます。これは湿気の影響なので漢方薬の他、前回お話ししたような食事でもある程度対応出来ると思います。この重だるさは普通のだるさとは違うので、例えばしっかり休んでもとれることはありません。このあたり、漢方的な知識があれば気づけますが、そうでないとなかなか対策がわからず症状が持続してしまうかもしれません。
私などは冷房の効いた診察室でずっと仕事をしているので、比較的湿気の影響は受けにくいのですが、外回りの仕事や外出が多い方は湿気の影響を受けやすいのではないかと思います。というのも最近患者さんの話を聞いていると重だるさを感じている方の中に「大阪万博に行ってきた」と言う方が結構いらっしゃいます。万博、私も行きましたが楽しいですよね。終わるまでにまた行きたいと思っていますが、日中は暑気や湿気にやられるのが怖いので、夕方以降に行こうと思っています。
通常なら今の時期から乾燥してきて、それに伴い胃腸の働きも良くなって”食欲の秋”となります。胃腸(厳密には中医学でいう脾)は乾燥を好み、湿気を嫌うという性質があります。今年のようにまだ湿気が強いと胃腸の働きも本調子でないことが多いです。ですから空気がからっとしてくるまでは食べ過ぎや脂っこい食事には気をつけたほうがいいです。