蒸し暑い季節になりましたね。この時期はお天気の影響で体が重だるく感じたり、さらには頭痛や眩暈がでることが増えてきます。これは最近気象病と言われるものですが、漢方的にみると気圧が低下したときに、やや浮腫みがちになって水の巡りが滞ってきます。これによりなんとも言えない重だるい感じが出てきます。最近はこの治療をすることがとても多いです。
気象病がでている患者さんに「体の水はけが悪くなっているんです」と説明すると「では水分はどのように摂取すればいいのですか」と言う質問をされることがよくあります。近年脱水や脳梗塞の予防に水分摂取を積極的に勧める話をネットなどの媒体や医師から聞くことが多いと思います。一般論としてはそれでいいと思うのですが、漢方的にみるとかなり個人差があるのでケースバイケースということになります。
気象病がでるような水はけの悪い人は水分を取り過ぎると水気が体の中に溜まり、それが足に溜まると足が重だるくなり、頭に溜まると頭が重だるくなり頭痛や眩暈がでます。また中にはお腹(胃)に水が溜まってお腹が重い感じになる人もいます。このような人は水分をあまり欲しないことが多いです。その場合は無理に水分摂取せず、喉が渇けば摂るぐらいでOKです。ただ梅雨が明ければ話は変わってきます。より本格的に暑くなって汗をかきやすくなり、湿度も下がってきます。その時は少し意識して水分を多めにとって頂くといいです。
本当はこういったことは自分の体をよく観察していると少しずつわかってくるので興味のある人はぜひそうして下さい。そうすると梅雨時期以外でもどういうときに特に水はけが悪くなるか気づくようになると思います。