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今年もありがとうございました

今日で今年の診察が全て終了しました。コロナの影響があったにも関わらず、非常に忙しい一年であっという間だった気がします。それから日本全国の患者さんをオンラインで診療できたことも大きな変化でした。そのオンラインの患者さんを含め多くの患者さんを診療させて頂き大変ありがとうございました。漢方を勉強してもう20年ぐらいになりますが、沢山の症例を経験することで今でも少しずつ進歩していると感じます。難病でいえばシェーグレン症候群や強皮症、潰瘍性大腸炎などでより中医学的な理解が深まったと思います。また神経難病についても漢方薬で体調が改善しているケースがあり、扁平苔癬やある種の皮膚疾患などについても以前より治療成績が上がっているように思います。

皮膚疾患で今思い出しましたが、最近アトピー性皮膚炎でご自分で漢方を勉強されていろいろと試されている方が来られました。アトピーについては漢方的にみて治療法がいくつもあり、さらにそれらの組み合わせが必要になったり、治療の順序も重要になることがあります。このあたりのことは漢方の専門書にも記載されていませんが、アトピーは漢方的にみて非常に複雑かつ独特な面があり治療には深い知識が必要となります。

あとメンタル系のご相談も大変多く不安や緊張が強い方には従来とは少し違うアプローチを取ることで治療成績が上がっていると思います。また最近では統合失調症の幻覚に対する治療効果が高まったように感じています。

それから今までブログに書いたことはありませんが、起立性調節障害の漢方治療も独自のものを数年前から確立しています。この治療の根拠となる中医理論は従来の枠を飛び越えているもので専門家にもおそらくほぼ理解されないものですが、いつか学会で発表したい・・・と思っています。

とりとめもなく書いてしまいましたが、長く漢方に携わってきて今でも新しい発見があるのは本当にありがたいことだと思います。これも患者さんのおかげと感謝いたします。これからも患者さんにより貢献できるよう日々努力していきたいと思いますので今後ともよろしくお願い申し上げます。そして皆様どうぞよいお年をお迎えください。