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今年の診療が終わりました

昨日で今年の診療が終わりました。開業してもう10年以上になりますが、今でも患者さんが増えていまして大変ありがたく思っています。しかし初診の患者さんは3-4ヶ月待ちの状態になっています。なるべくご要望に応えたいとは思っているのですが、物理的な限界もありお待ち頂いている方には大変心苦しく思っています。今年一年を振り返ってみるととにかく忙しかったという思いが強いです。そんな中でも自分を見失わず初心に戻って頑張りたいと思っています。また以前からお伝えしているように診療以外の部分でもお役に立てるようなことをしていければと思っています。

話は変わってコロナについてですが、ここ数日コロナでの1日の死者数が過去最高を更新したとのニュースが出ています。当院でも急性期のコロナのご相談が増えていました。個人的な印象を話しますと症状の程度としては普通の風邪とインフルエンザの中間ぐらい、喉の痛みが出ることが多いのが特徴で中医学的には悪寒や寒気が出て麻黄湯、葛根湯などを使う風寒よりも体が熱っぽくなっている風熱のことが多いです。したがって処方としては小柴胡湯加桔梗石膏が中心で、さらにより効果が出るようにいくつか漢方薬を調合しています。それで今のところ皆さん順調に改善あるいは治癒しています。それからするとこれだけ死者が増えていることに違和感を感じてしまいます。感染者自体が多いということもあるのでしょうが、帯状泡疹の発症もふえているようですし(https://nobuokakai.ecnet.jp/info/topic/2218/)免疫が低下してきている方が増えているのかもしれないと思っています。

これに対して漢方的にどう対処するかというと、免疫を上げるために元気を出したり、人によっては体温を上げるような薬を予防的に服用して頂くという方法もありますが、何より一番大切なのは症状が発症したときの初期対応だと思います。なるべく早く適切な漢方薬で治療を開始することが大事です。ウィルスが増える前に、痰などの症状が出る前に治してしまうのが本当は一番のコツと言えると思います。症状が出た瞬間に一気呵成に攻めるのです。そうすると半日ぐらいで治ってしまうことも珍しくありません。(経験のない方は信じられないかもしれませんが)ちなみに我が家では葛根湯と銀翹散を常備しています。風邪等の初期に対してはこの2つがあれば家族全員ほとんどの場合対応できています。体力がない方の場合だと参蘇飲がいい場合もあります。年末年始はほとんどの医療機関で通常診療がお休みになると思いますので、風邪っぽい症状が出たらまずはこれらの薬を試して頂くのも一つだと思います。

最後に今年受診した頂きました患者さん、本当にありがとうございました。

そしてこのブログをご覧になっている皆さん、体調に気をつけてどうぞよいお年をお迎えください。