先日スタッフの1人が「薬膳カレーを出すお店が出来るそうです。チラシが入っていました。」とチラシを見せてくれました。それを見て”あっ、以前別の人(Aさんとします)から聞いたことがあるお店だな”と思いました。どうやらそのお店が移転してきたみたいです。「ふーん」と返事をしたのですが、「それがすぐそばに出来るんですよ!うちの患者さんをターゲットにしているんじゃないですか」というので場所を確認したら、クリニックから50mも離れてない所でした。”これは一度行かなくてはいけないな”と思っていたところ、翌日にはAさんから連絡が来て「一度行ってみてください」とのこと。それでその翌日のお昼に行ってみました。
お店に入ると2組お客さんがいたのですが、どちらも午前中に診た私の患者さんでした。たしかにうちの患者さんがターゲットになっているのかもしれません・・・再度患者さんに挨拶しながらカレーを注文。メニューは薬膳カレー一種類のみで迷うことはないのですが、ドリンクは黒苦杞と霊芝の2つから選べます。私は黒苦杞にしました。
出てきた料理が上の写真です。カレーに苦杞や松の実が入っているのは想定内でしたが、それ以外のサラダや小鉢にも蓮の実や白木耳、黒木耳、デザートにも苦杞と黒苦杞が入っていてしっかり薬膳になっていたのにはちょっと驚きました。どれも美味しく頂きましたが、特にカレーはかなり本格的で美味しかったです。黒苦杞は私も持っていますが、お茶にするときれいな紫色の色が出ます。頂いたドリンクも甘酸っぱくて(リンゴ酢で味付けしているそうです)ルビーっぽい色をしていました。
個人的に薬膳は体調管理のために自分の体調や体質に合ったものを家庭で繰り返し摂って頂くのがいいと思っていますが、こういう料理を食べると「薬膳を食べた」という気にすごくなって、それはそれでいいかなと思います。
食べ終わって店員さんに少し質問しようと思い声をかけると、なんと!店員さんも私が知っている人でした。初めて行ったお店なのに客も店員も顔見知りというあり得ないシチュエーションに思わず笑ってしまいました。
店内には薬膳に使うような食材も販売していますので、いくつか買って帰りました。ナツメのお菓子はスタッフ用です。ここのお店はナツメが一押しの商品となっているようで、スタッフも「こんな大きいナツメは見たことない」といっていましたが、私は成都の生薬市場でこのサイズのものをたくさん見ていたので驚きはありませんでした。ナツメは中国では新疆産のものがとても有名で、大きくて質がよいとされています。成都の市場で売っていた良さそうなナツメもほとんど新疆産でした。このナツメもパッケージの裏に産地がウィグルと書かれていていました。これは新疆と同じ場所を指しています。そして他の生薬の産地は中国となっていたのにこれだけあえてウィグルとなっているところに店側のこだわりがうかがえます。一番右にあるのは乾燥ナツメです。ナツメは食べるとヌガーのように少しねっとりしていますが、こちらはカリッとしていて個人的にはこちらの方が好みなのですが、めったに見かけないので買いました。(ちなみにこれはテーブルにも置いてあるのでカレーを食べるときに食べれます)
薬膳の食材を売っているお店は生薬の相場をそれなりに知っている私からすると高いなぁと思うことが多いのですが、こちらのお店はリーズナブルな値段でしかも新疆産の大ナツメなども置いていますから、薬膳に興味のある人にはいいのではないかと思います。
というわけで店員さんが知り合いということもあって、やや甘口のレビューとなってしまったかもしれません。あえて難点をいえばメニューが一種類しかないということです。もう少しメニューがあればより行きたくなるかも。将来的に増えることを期待してます。