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ADHDについての雑感

最近ADHDなどの発達障害のお子さんが受信されるケースが増えています。以前からそういったお子さんの治療もしていましたが、急に増えたように思います。発達障害の漢方治療は個人的にはある程度確立されていて、多くの場合それで一定の効果を得ることはできます。具体的にはかんしゃくを起こすことが少なくなったり、どもりが減ったり、チックが減少したりします。

ADHDについては昔、妻に「あなた、ADHDじゃないの?」と言われたことがあります。ひょっとしたら私自身軽いADHDなのかもしれませんが、特に生活に支障を感じないので気にしてません。(妻は支障を感じてたのかもしれませんが・・・)

ADHDについてはある程度持って生まれた気質とも言えるように思います。ですから、これを完全に修正するのは難しいように感じています。しかし、日常生活で支障をきたさないようにはできるかもしれませんし、そうなればそれ以上の治療は必要ないのではないかとも思います。

以前受診されていた小学生のあるお子さんは学校でのトラブルが絶えず、お母様も頻回に学校に呼び出されて大変お困りでした。しかし、漢方治療を始めて徐々に情緒が安定してきて、学校で友達にちょっかいをかけられても怒らず我慢できるようになりました。その結果、半年ぐらいですっかりトラブルがなくなり、楽しく学校生活を送れるようになりました。

往々にしてADHDのお子さんは頭の回転が早く落ち着きがありません。落ち着きがないのはおそらく終生変わらないでしょう。ですから渋い大人にはなれないと思いますが、特に問題ないですよね。

実は、うちの次男は私から見てもADHDだと思います。おっとり型の長男と全然違って小さい頃から色々苦労しました。何しろ海外旅行で迷子になったことも一度や二度ではなかったと思います。しかし、今高校生になってずいぶん変わってきました。一部ADHDの気質は残っているのですが、最近はその部分が彼の才能のように感じています。集中力もすごくありますし、人に流されない部分も親から見てもすごいなと思わせるものがあります。このように、彼を見ているとADHDの治療は日常生活に支障なく、一定の集団生活が送れるようになり、なおかつその個性、才能を活かせるようにサポートしていくことが重要なのでないかと感じています。