今回は前回の続きです。(私の師匠が出ているサイトはこちら)
https://baike.baidu.com/item/%E9%99%86%E5%B8%8C/24219024
説明の上の方に「第五届・・・」という文があります。これは「第五回モデルチャイナ・私の(心の)中の名医”中医科十大名医”」とでもいうようなものですが、どういうものかよくわからなかったので調べてみました。すると四川省全域から名医候補を集め、専門家の評価と一般人の人気投票で決められるものでした。看板のない診療所で診療している師匠が選ばれるのは不思議に思いますが、実は師匠は週に1日だけ病院で診療しています。確か私が成都に遊びに行った後だったと思いますから2016年ぐらいからだと思います。その病院がサイト内にも出ている四川省第二中医医院です。
診療所だけで何ら不満はなかったはずなのに、なぜ病院の診療を引き受けのか。それはお父様の陸干甫先生が昔この病院の院長、名誉院長だったからです。そして、その当時陸先生の家族は病院の敷地内に住んでいて、いわば病院は陸先生のふるさとのようなものでもあったのです。陸干甫先生の時代は確か全部で1000床を超すような大病院だったと思いますが、西洋医学が盛んになり、今は病院の規模も以前ほどではなくなっています。ある時病院の院長から今後の発展のために是非力を貸してほしいと懇願され、外来を引き受けることにしたのだそうです。ですからその病院のドクターや患者さんのサポートもあったと思いますが、それでも開業して数年で選ばれているのですからさすがです。もっとも師匠もご先祖様に負けず劣らずの実力を持っていると個人的に考えていますので実力的には選ばれて当然と思います。
このようなものに選ばれたのなら、教えてくれてもいいのにと思うのですが絶対に言ってくれません。今でも日本に来たら教えてもらっていますし、師匠が講師をしている3つの勉強会のうち2つは私が司会をしているんですけどね。本当に私からみると自己アピールゼロの今時珍しい中国人です(笑)でもそんな師匠のおかげで私は今漢方医として楽しく診療させてもらっています。もし陸先生に指導していただいてなかったら、100年かけて勉強したとしてもおそらく今のレベルに達していないでしょう。ですから師匠と巡り会えたのは私にとって大変な幸運であり、このご縁に本当に感謝しています。