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「中医学入門」はただの入門書にあらず

このところ師匠の話をしましたが、その続きで1つ言いたいことがあります。といっても患者さん向けではなく医療従事者向けの話になります。前回、”師匠に出会えことが大変な幸運だった”と書きましたが、師匠は日本に軽く十年以上住んでいたので、その間師匠の講義を聴いた医師、薬剤師、鍼灸師は少なくとも数百人になると思います。しかし、陸先生の臨床能力の素晴らしさに気づき、それを習得しようとした人はそれほど多くなかったように思います。陸先生の臨床能力が高いのはベースとなる中医理論が一般的なそれとは違う部分もあり、とりわけ陰陽の理論については非常に深いものがあります。

陸先生は神戸中医学研究会の会員でかつ顧問のような存在であり、会のメンバーなら誰もが陸先生の素晴らしさを知っています。2012年に「中医学入門」という本の改訂をすることになった時、”よりよい本にするために陸先生の理論を入れよう”ということでメンバーの意見が一致しました。そして従来の本にはどこにも書かれていないような内容を盛り込みました。しかしながらアマゾンのレビューでは専門家からも”理解不能”という評がつく有様で、なかなか良さを理解されていないのが現状です。神戸中医学研究会はたくさん専門書を出版していますが、個人的に一番オススメなのは「中医学入門」なのです。ただこの本、入門書といっても陸先生の理論を含んでいるため、実際はかなりハイレベルなものになっています(汗)入門書のロングセラーである「基礎中医学」よりもレベルは高いです。中医の名家である陸先生の中医学に興味がある方は是非一度「中医学入門」を手に取ってみてください。