今週受診された患者さんはご存じだと思いますが、この前の日曜日にぎっくり腰になってしまいました。その日動物病院に我が家の猫の予防接種に行ったのですが、診察室で抱えていたときに逃げそうになったので強くホールドした瞬間腰の違和感を感じ、スーッと腰の力が抜けていくような感覚がありました。これまでも何度かぎっくり腰になったことがあったので”あー、まただな”と思いましたが、直後はそれほどひどくありませんでした。それが帰宅して数時間すると起き上がれない状態になってしまいました。今までこれほどひどいぎっくり腰になったことはなく、診療が出来るかとても不安だったのですが、月曜日の朝は少し改善していてなんとか起き上がれたので診察できました。
治療としては湿布やコルセットをして様子を見ていたのですが今ひとつ良くならず、(長時間座ったままで診療していたのが影響したのかもしれませんが、仕方ありません)鍼に行こうか迷いましたが、まずはやはり漢方を自分で試してみようと思い筋肉を緩める漢方薬を飲んでみました。ネットでもぎっくり腰の漢方というと芍薬甘草湯が出てきますが、その系統のものでより強めたものです。飲んでみるとたしかに筋肉の緊張が和らいだ感じで少し楽になりました。ただそれを継続してもそれ以上改善しない印象でしたので、違うものを試すことにしました。風呂に入ると少し楽になったこと、それからこのところのお天気の影響を考えて寒湿の治療をしたところ、薬を一服飲んで2時間ほどでかなり改善して、それまで腰を曲げた状態でしか歩けなかったのが、まっすぐに歩けるようになりました。実はそれが数時間前のことでちょっと元気が出てきたので今ブログを書いています(笑)
ぎっくり腰については一般的に急性期は冷やした方がいいといわれますが、漢方的にみると腰が冷えている人がなりやすいことが多いです。そういったことや今回の自分の経験もふまえ、ぎっくり腰についてより細かく診て漢方的に診断、治療していくことが必要だなと感じました。
またぎっくり腰になる場合はベースに慢性的な腰の疲労が蓄積していて重いものを持つなどのトリガーがあって発症することが多いです。そういう意味では私も慢性的な疲労が溜まっていた自覚もありますので、これを機に生活面をもう少し見直していきたいと思います。